NTTぷらら 板東浩二社長に聞く
「ひかりTV」は転換点
スマホ向け映像配信に注力 4K、HDRコンテンツの開発も
宅外市場に開拓の余地


 NTTぷららが「ひかりTV」のサービスを開始したのは2008年3月31日。現在、ひかりTVは、地デジ、NHKと民放BS、WOWOWの再送信、そして約100chにおよぶ専門チャンネルのテレビサービス、約7万本のVODなどが視聴できる(基本サービス料金1050円〜)。4Kコンテンツを映画から海外ドラマ、音楽系など豊富にそろえていることも特徴だ。
 昨年末時点の加入数は約302万件で、VODの月間再生回数は2000万を超えるまでになっている。地デジとBS再送信のランニングコストはいまでもかなりの費用がかかっているが、これも「続けてきて良かった」と板東社長は言う。
 一方で、「日本のVOD市場を開拓してきたという自負はあるが、転換期にきている」と話す。この10年でひかりTVは、NTT光回線のキラーサービスとしてかなり浸透してきたとの手応えを感じる一方で、大きな伸びが期待できなくなっていることも実感しているからだ。
 その中で板東社長が第1の注力ポイントとするのが、スマホユーザー向け映像配信サービスだ。同社では16年6月からスマホで多チャンネルがリアルタイムで視聴できるインターネット配信サービスを開始。ひかりTVのテレビ向けプランの契約者は、追加料金なしで約20chを視聴できる(プランによっては別途視聴料金が必要)。
 同サービスは、ユーザーからの評判はいいが、当初考えていた利用規模には至っていないという。
 板東社長は、「アプリをインストールして設定するまでの工程をより簡単にするなど、ユーザーの意見を着実に反映していけば確実に伸びてくると思う」と巻き返しに意欲をみせる。
 録画した映像を遠隔地からでも視聴できたり、多チャンネル放送を10-15秒のディレーで外部から視聴できるサービスも実施し、これも評価が高いことから、自宅以外の市場もまだまだ開拓できるとの見方を示した。
 もう1つのポイントが映像配信以外のサービス展開だ。クラウドゲーム、音楽配信、映像コミュニケーションサービス、趣味学習サービスなどを開始しており、この領域についても、コンテンツを拡充させていく考えだ。
 映像系サービスでは、HDRが想像以上に有効に使えると話す。同社では、昨年2、3月、オフィシャルパートナーとなっていた野球日本代表「侍ジャパン」の壮行試合を4K HDRで生中継したが、ここでスポーツと4K HDRの相性の良さを確認できたという。
 「映像サービスでやるべきことは、もうそれほど多くはない。どうせやるなら早期に取り組むことが重要」とし、4K HDRコンテンツ拡充にも力を注ぐ意向を示した。
 NTTぷららでは、CATV事業者とのアライアンス推進による新規販売チャンネル開拓にも力を入れている。現在20のCATV事業者と契約をし、その内、9事業者がサービスの提供を開始した。

(つづき・詳細は映像新聞 2018年2月5日号1面)


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