MWC2018で技術展示
初の5G携帯機
大幅な速度向上を実現 映像コンテンツの配信が円滑に


 MWC2018では、5G向けの基地局設備やネットワーク設備は出展されていたが、携帯機の姿はなかった。唯一の例外は通信設備大手のノキア(フィンランド)で、招待客のみに公開したエリアに「5Gスマートフォン」が置かれていた。展示機は、米クアルコムが開発した5G用リファレンスデザイン(参照設計)で、高精細な動画を表示していた。
 説明員によると、展示機は3.5GHz帯の5G波を受信して表示しているという。3.5GHz帯の5G波の空間への放出はまだ認可されていないため、基地局設備との間を有線で結び5G波をやりとりしている。クアルコムの5G用モデム「スナップドラゴン X50」を用いている。
 昨年12月末に無線部分の規格が決まった5Gだが、決定したのはNSA(ノン・スタンドアローン)である。これは、LTEの電波を使って通信の設定をして、高速通信などを5Gで実行する「ハイブリッド型」の運用である。現在、SA(スタンドアローン)の規格化が進んでいる。この方式が固まると、5Gのみで通信ができる。当初は、LTEと5Gの両サービスが提供されていないと5Gを利用できない。
 5Gは、最大毎秒10ギガビット程度を実現するとされているが、これは高い周波数帯(ミリ波帯)で広帯域を利用した場合である。3.5GHz帯では、下り毎秒1ギガビット程度(帯域幅100MHzの場合)とされている。
 ミリ波は、これまでレーダー以外の一般用機器はほとんど製造されておらず、技術的蓄積を持った企業は極めて少ない。5G機は、これまで利用経験のある3.5GHz帯のみを搭載した機器も当初は多いかもしれない。一部には、最初の5G機は、モバイルルーターとなるとの見方まである。当初の5Gは、LTEとの併用が前提なので、5Gサービスがない場合はLTE機として動作する。

(つづき・詳細は映像新聞 2018年3月12日号1、7面)


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