BS右旋の帯域有効活用 既存3社から「一部返上」の申し出
   衛星放送WGの提言もとに推進 総務省 井幡 衛星・地域放送課長に聞く
他事業者の返上意思も確認へ HDの新参入機会を創出
 [2018年8月6日]


 衛星放送WGは、規制改革推進会議第2次中間答申において、放送用周波数の有効活用の検討が提言されたことから、今年2月に諸課題検の下に設置された。
 井幡課長は、同WGの問題意識は、BS/110度CSの業務認定の更新(5年ごと)が、マスメディア集中排除原則の敵合性のみを審査する仕組みになっている点にある、と説明する。
 一方の背景としてあるのが、110度CSにおいてSD(標準画質)で放送している放送事業者に対するHD化推進の動きである。
 ここでは、16スロットでHD放送をしている複数の既存放送事業者から一部の帯域を自主的に返上してもらうことで、SDの事業者がHD化するための帯域を捻出。5月に無事、認定をした。
 この作業プロセスでは、衛星放送協会が、エンコーダーの進化によって12スロットでも従来と同等のHD放送ができるとの要望書を出している。
 井幡課長は「こうした事例が示すように、技術の進展によって同等の画質を維持するために必要な帯域幅は小さくできる状況になってきている。そのため、実態を踏まえた帯域の有効活用が審査項目になっていない現在の制度は、どうなのかという問題意識につながってくる」と説明する。
 そして「BS左旋は4K.8Kでの使用が基本方針で、BSの2K(HD)放送に参入するには右旋しかない。HDのBS放送に参入したいとの要望もあると想定される中で、それに応えられる仕組みを制度の中に入れていくべきで、衛星放送WGにおいてはその観点で議論が進められた」と述べた。
 その結果、衛星放送WGの報告書(案)には、「新規の認定、更新いずれの場合にも、帯域の有効活用を検証し、有効活用が担保できる認定の仕組みの構築、制度整備をすることが必要」との提言がなされ、有効活用の基準に関しては、関係者との調整の中で議論すべきと記されている。

(つづき・詳細は映像新聞 2018年8月6日号1面)


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