NABショー開幕 8Kが国際的な関心事に 中国 22年五輪で放送実現へ
LEDディスプレーが進化 送出設備のソフト化にも注目
 [2018年4月9日]


 8Kは日本が唯一の推進国と思われがちだが、今後は中国の存在感が高まるかもしれない。中国では政府が放送業界に対して、2022年の北京五輪(冬季大会)に合わせて8K放送を実現させる意向を示したからだ。そのため同国放送関係者の8Kへの関心がにわかに高まっている。
 ソニーの3板式CMOS 8Kカメラ「UHC-8300」が中国中央テレビから発注を受けるなど、機材導入の動きも出てきている。
 NABショーでは例年、NHKの8Kシアターが高い関心を呼ぶが、それはあくまで、8Kの超高精細に対する評価であり、放送やほかの実サービスに対してのものとは言えなかった。それが今年は、中国での展開を背景に、8Kが世界市場を開くものへと進化する可能性がある。
 昨年のIBCで「UHC-8300」を発表し、高い評価を得たソニーは現在、8K LEDディスプレーの開発を進めており、ソニーらしい、高いレベルの製品が期待されている。
 このLED大型ディスプレーの進化はNABショーでも注目ポイントだ。発光素材に有機化合物を使う有機ELのパネルは製造工程がシンプルで薄型化も容易であるなど利点が多く注目される。しかし、大型化するには歩どまりは決していいとはいえない。
 そうした中で、LEDは高輝度・高精細化のさまざまな技術が進化しており、高精細ディスプレーの超大型化が図れるようになってきた。ソニーの8K LEDディスプレーはその最たるものだ。
 放送システムのIPインタフェースは、世界的には2K・SDの分野で着実に広がりを見せている。今回、機器展会場と海外拠点を結んだリモートプロダクションのデモが予定されるなど、IPインタフェースの進化が見られそうだ。
 IPインタフェースも中国で火がつきつつあり、メーカーへの大規模な発注が始まっている。世界的なIPの潮流は、確実に加速しているといえるだろう。
 送出設備のソフトウエア化も焦点になる。フレーム単位の精密な送出が基本の日本の放送に比べ、海外の放送はそこまでシビアな対応をしておらず、ソフトウエア化がしやすい。クラウド化までを見据えたソフトウエアマスター提案も出てきそうだ。

(つづき・詳細は映像新聞 2018年4月9日号1面)


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