2020年9月21日

NHK
インターネット活用の実施基準素案 受信料収入 上限2.5%を撤廃
前田会長 ネット活用を本来業務に
民放連は痛烈に批判

 NHKは15日、「インターネット活用業務実施基準」の素案を公表し、意見募集を開始した。ポイントは、現行の実施基準で業務の費用を、「受信料収入の上限2.5%」としている部分を削除したことだ。NHKの前田晃伸会長はインターネット活用業務について「上限2.5%は今年限りの限定的な制約」との認識を示しており、その考えが反映された形だ。この上限撤廃については、日本民間放送連盟の大久保好男会長が17日の会見で強く批判。今後のNHKがどう対応していくのか注目される。〈続きは本紙で〉

2020年9月21日号 主な記事

 ●日本テレビが10月3日から同時配信を開始
 ●ミドルクラスのリモート中継サービス/東京サウンド・プロダクションが今秋から提供
 ●低価格化に狙いを定めた5G裾野拡大で普及加速へ
 ●「TechBiz2020」採択技術が決定ビジネスマッチングを支援
 ●ホワイトカンパニー/札幌の繁華街で大型ビジョン運営

放送

● インターネット活用の実施基準素案 受信料収入 上限2.5%を撤廃/NHK
● 10月3日から同時配信 3カ月間のトライアル/日本テレビ

CATV/CS

● モバイルサービスを刷新 データ通信容量を増量/J:COM
● 「大阪都構想」の説明番組を放送/ジェイコムウエスト
● 10月14日「鉄道の日」特集 「ケーブル4K」で放送/JDS

プロダクション

● ミドルクラスのリモート中継サービス/東京サウンド・プロダクションが今秋から提供
● クリエイター発掘企画に協力 2019年に続き2回目/IMAGICA Lab.

デジタル映像

● 2D/3D映像混在コンテンツ シームレスに切り替え可能/KDDIがネイキッドに技術提供

インターネット/通信

● 西日本の就活を支援 ネット番組共同制作/毎日放送
● 「SKE48」の新番組配信 ウェブ会議、SNSを活用/NTTぷらら

プロ機器

● 地上波ライブ配信エンコーダー 日本テレビに納入/NEC
● 柔軟なシステムと高い拡張性 ITベースの制作システム/パナソニック
● 37.5型の曲面横長モニター 複数のウインドーを自由に配置/EIZO
● 25GのIP入力ラスタライザー オプションでSDIに対応/リーダー電子が発売

ディスプレー/大型映像

● 大型ビジョンの連携拡大 デジタル屋外広告事業を展開/LIVE BOARD
● 札幌の繁華街で大型ビジョン運営 広告ビジネスも開始し事業拡大/ホワイトカンパニー
● 大画面映像でレース観戦 公共競技の複合型場外施設/北海道「サテライト石狩」
● 全日空商事がデジタルOOH運用 新たな広告の可能性創造 羽田空港利用客に向け展開

映画/番組/CM

● 映画「ライフ・イズ・カラフル! 未来をデザインする男 ピエール・カルダン」

業務用機器

● 画像認識の技術活用 体表面温度を自動測定 マスク未着用者も検出/KDDI
● Shany社製サーマルカメラ/NTT-ATが販売
● クラウド録画カメラサービス PC、スマホで視聴が可能/NTT Comが提供開始

総合

● 低価格化に狙いを定めた5G 裾野の拡大で普及加速へ
● 「TechBiz2020」採択技術が決定 ビジネスマッチングを支援 デジタルコンテンツEXPOに出展

イベント一覧

● 2020年 日本民間放送連盟賞 関テレが技術部門最優秀賞 新クロマキーの開発で

日本民間放送連盟は、2020年日本民間放送連盟賞各部門の審査結果を公表した。関西テレビ放送が技術部門と特別表彰部門で最優秀賞を獲得。テレビ朝日は技術部門で、AIを用いた2つのシステムが優秀賞を受けた。
◆    ◆
関西テレビが技術部門で最優秀賞を受けたのが「偏光板と位相差を用いた新クロマキー『ニジクロ』の開発」。
これは、カメラレンズの前に偏光板と位相板を貼り合わせたフィルターを設置し、背景幕にも偏光板を用いることで、グリーンバックが不要な新しいクロマキー技術を開発・実用化したもの。
これにより、①被写体に背景幕の反射による不要な色が被らない②背景幕の裏から逆光を当てることができる③被写体に応じて背景幕の色を変えることができる–といった特性を、簡単な仕組みと安価な材料で実現し、テレビ技術の高度化と効率化に大きく貢献したとの評価がなされた。
技術部門の優秀賞と番組部門(ラジオ/テレビ)、特別表彰部門の最優秀賞は次のとおり。
【技術部門優秀賞】▽ TBSテレビ=番宣・番販素材高速配信システム「TBS MEDIABOXシステム」の開発▽テレビ朝日=AI Video OCRシステムの開発▽同=AIリアルタイム文字マスクの開発▽フジテレビジョン=総合コンテンツ管理システムとオンラインキューシートで実現した送出ワークフロー改革▽読売テレビ放送=新社屋におけるラック室 空調効率化の実現▽愛媛朝日テレビ=超テレビ連動アプリ テレビちゃん。システムの開発〈技術奨励賞〉▽RKB毎日放送=バーチャルアナウンサー百道桃の開発・運用とモーションキャプチャーシステム開発
【番組部門 [ラジオ] 最優秀賞】〈報道〉▽南海放送=南海放送ラジオ特別番組「感染」-正義とは何か-〈教養〉▽J-WAVE=J-WAVE SELECTION GENERATION TO GENERATION~STORIES OF OKINAWA~〈エンターテインメント〉▽エフエム東京=村上RADIOステイホームスペシャル~明るいあしたを迎えるための音楽~〈生ワイド〉▽広島エフエム放送=大窪シゲキの9ジラジ~9ジラジ卒業式生放送スペシャル
【番組部門 [テレビ] 最優秀賞】〈報道〉▽中京テレビ放送=がらくた~性虐待、信じてくれますか~〈教養〉▽フジテレビジョン=ザ・ノンフィクション おじさん、ありがとう~ショウとタクマと熱血和尚~〈エンターテインメント〉▽鹿児島テレビ放送=テレビで会えない芸人〈ドラマ〉▽CBCテレビ=スナイパー時村正義の働き方改革
【特別表彰部門】〈青少年向け番組〉▽山口放送=熱血テレビスペシャル みすゞの心を探して〈放送と公共性〉▽関西テレビ放送=検証・揺さぶられっ子症候群


● CATVの無線利用に焦点/CRIオンラインセミナー

ケーブルテレビ情報センター(CRI)は、第3回「CRIオンラインセミナー」を9月29日に開く。今回は、「無線(IoT、地域BWA、ローカル5G)で地域課題解決!」をテーマに、テレビ、ネットに次ぐ新たなサービスとして「無線」にチャレンジする、となみ衛星通信テレビ(富山県南砺市)の対応について報告する。講師は、同社業務部長兼インターネットメディア事業推進室長の浅谷一寛氏。
となみ衛星通信テレビは、7月20日付で総務省から、「ローカル5G」無線局の免許を取得。8月26日には、市民の安全確保と災害時の情報を速やかに収集するために、砺波市、NECネッツエスアイ、ソニーネットワークコミュニケーションズとの連携でIoTを活用した「ため池監視システム」のサービスを開始すると発表した
そこで、①となみ衛星通信テレビにおける「無線利活用サービス」の取り組み、②「ICT技術を活用したスマート農業プロジェクト」の概要、③「IoTを活用した「ため池監視システム」のサービス、④「ローカル5G」商用サービスに向けての取り組み–など、となみ衛星通信テレビの「無線」ビジネスの取り組みについて聞く。
【日時】9月29日/13時30分-14時30分
【参加費】CRI会員2000円、非会員5000円
【受講方法】Zoomを使用
【申し込み・詳細】www.cri-info.jp/20200910_5971.html
【問い合わせ】CRI事務局/Eメール=cri@cri-info.jp


● クラウドソリューション 映像業界向けに提案/日本マイクロソフト、アビッド

日本マイクロソフトとアビッドテクノロジーは、ウェブセミナー「映像業界向けクラウドソリューションのご紹介」を共同で開く。
リモートワークの実施などにより顕著となった番組制作における課題である、人・モノの移動をおさえ、人員とコストの最適化を可能にするアビッドのクラウド編集ソリューションを、事例を交えて説明する。日本マイクロソフトからは、映像業界向けITインフラ選定のポイントについて解説する。参加無料(事前登録制)
【日時】9月24日/15-16時
【講演】①「Avidクラウドソリューションとユーザー事例」(アビッドテクノロジー ソリューションズ・スペシャリスト-ビデオ/西岡崇行氏)、②「ニューノーマルの時代を生き抜くための映像業界向けITインフラ選定のポイント」(日本マイクロソフト クラウドソリューションアーキテクト/大川高志氏)
【申し込み・詳細】www.digital-transformation-real.com/cloud-solution-video-industry-new-normal-era-2020-09-24


● オンラインで「あにつく2020」 コロナ禍での制作現場などプロダクション各社が報告/Too

Tooは、アニメを「作る人」と「見る人」のための総合イベント「あにつく2020」を、9月25-27日にオンラインで開催する。
「あにつく」は、これからのアニメ制作を目指す次世代クリエイターから、アニメファンまでを対象にした、2D作画ソフトの運用や3Dアニメーション技術の紹介、作品のメイキングとマーケットアピール、人材発掘、育成を目的としたアニメ制作技術に関する総合イベント。今回は初めてオンラインでの実施となる。
コロナ禍の中、アニメ制作現場ではどのような工夫をしながら作品を生み出しているのか、制作を支える最先端技術や制作テクニック、各プロダクションの特色など、今しか聞けない内容を3日間にわたって伝える。一度登録すれば、どのセッションも視聴できる。参加無料。
【主なセッション内容】
▽Withコロナと日本のアニメ(アニマ代表取締役/笹原晋也氏、サンジゲン代表取締役/松浦裕暁氏、ポリゴン・ピクチュアズ代表取締役/塩田周三氏)
▽Netflixアニメ映画『オルタード・カーボン:リスリーブド』におけるアニメーション/ショット作業について(アニマ/田中剛氏、三山一男氏)
▽「ヒーリングっど:トランプのハート:プリキュア」エンディングCGダンスメイキングセミナー(仮)(東映アニメーション/野島淳志氏、大曽根悠介氏)
▽宇崎ちゃんを作りたい! 作品制作談話(ENGI/三浦和也氏、栗原学氏)
▽Netflixオリジナルアニメシリーズ『ドラゴンズドグマ』メイキングセミナー(サブリメイション/須貝真也氏、川口隆浩氏、伊藤諒氏、杉英人氏)
▽シビック×エヴァンゲリオンコラボCMでのゲームエンジンとBlenderの活用事例(グラフィニカ/堀内隆氏)
▽「ケンガンアシュラ」CG制作セッション(exsa、ラークスエンタテインメント)
【日時】9月25日(前夜祭)/18時開始、26、27日/13時-17時45分
【申し込み・詳細】www.too.com/atsuc/2020


● オンライン教育の最新事情 ATEM Mini活用例も/ブラックマジック

ブラックマジックデザインは、全国の教育関係者を対象に、最新の「オンライン教育」事情について具体的な活用事例および活用術を説明するオンラインセミナー「オンライン教育に変革をもたらすATEM Mini」の第2弾を開く。参加無料(事前登録制)。
セミナーでは、既にオンライン授業を実施している7人の教育関係者および、教育イノベーターとして時代のニーズに合わせた教育コンテンツを提供している旺文社の担当者が登壇する。
「オンライン教育」における現場での取り組みにあたり、効果的な指導方法や業務負担の軽減を模索している教育関係者に対し、教育現場で数多くの導入実績のある動画演出アイテム、ライブプロダクションスイッチャー「ATEM Mini」を用いた利点や具体的な活用方法や実践的なレクチャーをする。
【日時】9月26、27日/15時-17時30分(両日とも同様の内容)
【受講方法】Zoomを使用(詳細は参加登録者に直接伝える)
【定員】100人
【申し込み・詳細】bmduser.jp/training/detail.php?p=p00000125

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