2020年9月28日

地デジ高度化の技術試験事務
A-PABが今年度業務開始
4地区の伝送実験本格化 名古屋で新たに2つの中継局
地上波4K見据え詳細な測定

4K8K対応を含め、地上デジタル放送を高度化するための「令和2年度 総務省周波数逼迫対策技術試験事務」(放送用周波数を有効活用する技術方策に関する調査検討)がスタートした。総務省が策定した20ほどの検討項目について、放送サービス高度化推進協会(A-PAB)が、昨年度の技術試験事務に続いて受託。各調査を実施する会社と契約を結び、各社が順次、作業に入っている。東京・名古屋・大阪・福岡に設けた実験試験局による伝送実験をはじめ、空きチャンネルの創出や符号化方式の調査などを進める。同技術試験事務は平成31年-令和4年度の4カ年実施するもので、現在2カ年目。〈続きは本紙で〉

2020年9月28日号 主な記事

 ●3式目を導入 Baselight TWOをCM制作で活用/レスパスビジョン
 ●コロナ対策で各業界が自助努力飛沫計測データを分析
 ●「日本ケーブルテレビ大賞 番組アワード」贈賞式をオンラインで開催
 ●バカン/店舗・施設の空き情報を提供
 ●音楽関連6団体が「無許諾音楽アプリ」利用実態を調査

放送

● 地デジ高度化の技術試験事務 A-PABが今年度業務開始 4地区の伝送実験本格化

CATV/CS

● 新STBの販売開始 4K/ACAS切り替え促進/パナソニック
● 専門・コミchのIP化 ネットワーク構築技術解説/ラボワークショップ
● 都市ガス小売サービス開始 京葉ガスの取次事業者に/ジェイコム千葉が10月から

プロダクション

● 3式目を導入 Baselight TWOをCM制作で活用/レスパスビジョン

デジタル映像

● 3DカメラとAIでコロナ対策 台湾製システムを国内販売/マクニカ クラビス カンパニー

インターネット/通信

● ミリ波利用の5Gサービス 受信時最大4.1Gbps/NTTドコモ

プロ機器

● コンテンツ管理基盤サービス 日本テレビや日本国際放送、 NHKテクノロジーズが採用/Box Japan
● 文字起こしエディター AI活用の「もじこ」販売/吉積情報
● 「線引屋」改修パック発売 サムネイル画像管理やEPG出力機能を搭載/プラットイーズ
● CINEMA EOSに新カメラ 「EOS C70」を11月に発売/キヤノン
● 編集工程を合理化し高速化 プレミアプロなどアップデート/アドビ

ディスプレー/大型映像

● 教育ITソリューションEXPO 学校向け各種プロジェクター
● マネッジ・オンライン 大久保社長に聞く コロナ禍による販売製品の影響
● 店舗・施設の空き情報提供 電子サイネージやスマホに表示/バカンが事業展開
● 家安パークビジョン中島公園/メガ・コーポレーションが運営
● 大型デジタルサイネージ 注目の「時報」コンテンツ 制作費に数千万円の事例も
● 電子黒板の新製品 抗菌ガラスを搭載/ベンキュージャパン

映画/番組/CM

● Zipangが映画製作
● 映画「ある画家の数奇な運命」 現代美術界の巨匠をモデルにした長編 過酷な宿命を背負う若き画家

統計・調査

● 新4K8K視聴可能機器の累計出荷台数 550万台に到達
● 音楽関係6団体が調査報告書 無許諾音楽アプリの利用実態 推計利用者数は246万人

総合

● コロナ対策で各業界が自助努力 飛沫の計測データを分析 クラシック音楽界は早期に着手
● eスポーツ大会支援 JeSUと契約結ぶ/マウスコンピューター

イベント一覧

● 第46回 日本ケーブルテレビ大賞 番組アワード 大賞はケーブルメディアワイワイが受賞 地域の安心・安全を守る情報発信 贈賞式はオンラインで開催

日本ケーブルテレビ連盟(以下、連盟)は、全国のCATV事業者が独自に制作する「ふるさと発」の優れた番組を顕彰し、地域住民のための映像情報文化の更なる発展を目指して、「日本ケーブルテレビ大賞 番組アワード」を開催している。第46回となる今年は、コロナ禍のため贈賞式のリアル開催を取りやめ、9月17日にオンラインで実施した。番組アワードは、映像作品として優れた番組を評価する「コンペティション部門」、地域密着のCATVならではの番組づくりを評価する「コミュニティ部門」、そして「新人賞部門」「4K部門」の4つの部門から成る。
◆    ◆    ◆
今年の応募作品数は、コンペティション部門65本、コミュニティ部門89本、新人賞部門36本、4K部門24本で、合計214本だった。6月の予備審査で34作品に絞り込み、本審査会を7月末にオンラインで実施し、最終ノミネート23作品および各賞を選定した。
贈賞式はオンライン会議システムを用いて開催し、連盟会議室から最終ノミネートの各局と審査員をつなぎ、各賞を順次発表した。
グランプリ総務大臣賞は、ケーブルメディアワイワイ『切れた堤防 ~宮崎県延岡市に見る霞堤~』が受賞。「霞堤」という切れている堤防によるその地域ならではの治水対策について説明し、存在意義や課題を分かりやすく伝え理解を深める番組づくりや、地域の安心・安全を守る情報発信に取り組む姿勢などが高く評価された。
また、中海テレビ放送『中海再生への歩み 市民と地域メディアは どうかかわったのか』に対し、パブリック・ジャーナリズム特別賞が贈られた。同局が20年の長きにわたって中海の浄化に取り組んだ活動の記録であり、住民とともに地域の課題解決にあたるのは、CATVのジャーナリズムを示すものであると特段に評価された。賞の名称も併せて審査員で議論され、今回特別に顕彰されることになった。
番組アワードのウェブサイトでは、10月上旬の予定で改めて審査員の講評や受賞者のコメントを掲載し、許諾を得た作品はストリーミング再生で視聴できるように更新するという。
「第46回 日本ケーブルテレビ大賞 番組アワード」受賞作品
【グランプリ総務大臣賞】「切れた堤防 ~宮崎県延岡市に見る霞堤~」(ケーブルメディアワイワイ)
【準グランプリ】「柳ケ瀬再開発 ~街が消えるまでの1年間~」(シーシーエヌ)
【パブリック・ジャーナリズム特別賞】「中海再生への歩み 市民と地域メディアはどうかかわったのか」(中海テレビ放送)
◆コンペティション部門
[優秀賞] 「歌は暗闇を越えて~夢は歌手 盲目の世界に生きる少女~」(諫早ケーブルメディア)
[奨励賞] ▽「倉本聰 小山薫堂 妄想ふたり旅 長崎編」(ジュピターテレコム)▽「伊勢湾台風特番 濁流の記録 ~伊勢湾台風から60年~」(知多メディアスネットワーク)▽「豪快一本 ~自分らしく投げる~」(ケーブルワン)▽「郷土の宝 タイワンツバメシジミ~保存会 2年間の活動記録~」(伊万里ケーブルテレビジョン)
◆コミュニティ部門
[優秀賞] ▽「シリーズ『体験!りんごと生きる』総集編」(インフォメーション・ネットワーク・コミュニティ)▽「NAGASAKI水中散歩 ~総集編~」(長崎ケーブルメディア)
[審査委員特別賞] 「『KATCHまち自慢』あなたのまちで、1日生中継をしちゃう番組。といいつつ、今回は3時間! あなたのまちが賞をとっちゃう!?どんな賞!?それは見てのお楽しみ!アワード2019」(キャッチネットワーク)▽「東近江の語り部2019 学童集団疎開 愛平和」(東近江ケーブルネットワーク)
[奨励賞] ▽「地域ジャーナルスペシャル~介助犬が輝くミライのために~」(ひまわりネットワーク)▽「富山を釣る ~ホタルイカパターン~」(ケーブルテレビ富山)▽「時空の旅人~関西見聞録~」(ジェイコムウエスト)▽「TADORU ~辿る~『みやざきの焼き鳥文化』」(宮崎ケーブルテレビ)
◆新人賞部門
[最優秀新人賞] 「高校生が幸せのおてつだい やっちゃえブライダル!」(エコーシティー・駒ヶ岳)
[優秀賞] 「さようなら、私が生きた京橋店」(ジェイコムウエスト)
[奨励賞] ▽「よくばりな人生~報道写真家・笹本恒子~」(Goolight)▽「犬塚弘 酒びん×人生」(ひまわりてれび)
◆4K部門
[優秀賞] 該当作品なし
[奨励賞] ▽「刻の遺産 からくり人形作家 山崎津義~からくりに込めた思い~」(ひまわりネットワーク)▽「クロスロード ~人生と車の交差点『#5 愛しのマイ・フェアレディ。春のスパイシードライブ』(ケーブルテレビ富山)▽「瀬戸内しまなみ海道ポタリングEYE」(ちゅピCOMおのみち)
【NHK WORLD-JAPAN賞】「歌は暗闇を越えて~夢は歌手 盲目の世界に生きる少女~」(諫早ケーブルメディア)


● MPTE AWARDS 2020 技術開発賞・映像技術賞が決定 11月2日に表彰式/映テレ協会

日本映画テレビ技術協会は「MPTE AWARDS 2020」として、映像制作現場の優秀な技術や開発をより広く顕彰する、2019年度(第73回)の技術開発賞および映像技術賞を発表した。
表彰式は、11月2日(15時開始)に東京都港区の六本木ヒルズ内 アカデミーヒルズ49で開く。当日は十分な感染症予防対策をした上で、人数を制限して実施する。
【技術開発賞】
◇「文字起こし地獄を救うweb アプリ『もじこ』~音声認識AIによる文字起こしエディタの開発」/TBS もじこラボ(TBSテレビ)
◇テレビ番組制作支援用AI顔認識システムの開発(AI顔認識システム開発チーム=日本テレビ放送網、東芝、東芝デジタルソリューションズ、日テレITプロデュース)
◇クラウドを活用した「総合コンテンツ管理システム」の開発/総合コンテンツ管理システム検討プロジェクト(フジテレビジョン)
【映像技術賞】(敬称略)
[撮影]▽劇場公開「ザ・ファブル」(田中一成)▽TVドラマ「教場」(大野勝之、深澤敏行/フジメディアテクノロジー)▽ドキュメンタリー「富士山と牛と僕」(加倉井和希/NHK)▽ニュース「台風19号による千曲川堤防決壊の一報映像と生中継」(早川友康/NHK)
[照明]▽劇場公開「ザ・ファブル」(三重野聖一郎)▽TVドラマ「教場」(富沢宴令/フジメディアテクノロジー)
[録音]▽劇場公開「凪待ち」(浦田和治、柴崎憲治)
[音声]▽放送「だから私は推しました」(井上裕一/NHK)
[美術]▽劇場公開(推薦なし)▽放送「シリーズ体感首都直下地震・DAY1 あなたを襲う震度7の衝撃」(加藤隆弘、室岡康弘、田中理実、平田彩/NHK)
[編集]▽劇場公開「宮本から君へ」(上野聡一)▽放送「病院ラジオ 子ども病院編」(渡辺政男/ビデオ・ペディック)
[VFX]▽「恐竜超世界」(「恐竜超世界」制作チーム/NHK)
[OAG(オンエアグラフィックス)]▽「スペース・スペクタクル」(「はやぶさ2可視化システム」開発チーム/NHK)


● 第6回 字幕付きCMセミナー

字幕付きCM普及推進協議会(構成=日本アドバタイザーズ協会日本民間放送連盟、日本広告業協会)がオンライン配信(YouTube Live)で実施する。参加無料(事前登録制)。
講演内容は「視聴覚障害者等向け放送の普及に向けた取組(仮)」(総務省 情報流通行政局地上放送課/金子裕介氏)、「テレビCMにも字幕を! ~だれもが同じ情報を得られる社会を目指して~(仮)」(国際ユニヴァーサルデザイン協議会/松森果林氏)、「字幕付きCM普及推進に向けたロードマップについて(仮)」(日本アドバタイザーズ協会 電波委員長/小出誠氏)。
【日時】10月13日/13時-14時15分
【申し込み締切】10月12日正午
【申し込み・詳細】www.jaa.or.jp/?p=7650(日本アドバタイザーズ協会・ウェブサイト)


● アニメーションビジネス海外展開のノウハウ解説/東京都がオンラインセミナー

アニメーション制作/製作に携わる都内事業者向け支援事業として、東京都はオンラインセミナー「アニメーション海外進出ステップアッププログラム 2020」を実施する。
海外でのアニメーションビジネスでは、海外の市場や商習慣に加え、売り込み方法、権利、契約などのスキル獲得が不可欠になる。同事業では、海外アニメーションビジネスの最前線にいる講師陣が、本当に知っておいてほしいノウハウを解説し、実践的なスキルの習得を支援する。今年度はオンラインで開催する(参加無料)。
【日時/プログラム内容】
◆海外ビジネスセミナー(A-Dのうち、希望の回を選択できる)
[セミナーA/新時代の海外アニメーション市場を考えよう] =10月15日/19時-20時30分▽「新時代の海外アニメーション市場、2020年にどう変わったのか」(アニメーションジャーナリスト/数土直志氏)▽「MIFA東京都ブース出展者によるパネルディスカッション」(スタジオドリアン代表/押山清高氏、Flying Ship Studioプロデューサー/小澤江美氏)、
[セミナーB/海外でアニメーションをつくるためのステップとは] =10月30日/19時-20時30分▽「海外展開に向けてプロデューサーとしてやるべきこと」(プロダクション・アイジー プロデューサー/伊藤整氏)▽「海外のテレビ局で自分の作品が流れるまで」(アニメーション監督・作家/貴志春菜氏)
[セミナーC/バイブル・ピッチとは ~海外バイヤーが求める情報~] =11月13日/19時-20時30分▽「海外のバイヤーはどのような情報を必要としているのか」(海外バイヤー数人が講演)
[セミナーD/バイブル・ピッチを組み立ててみよう] =11月27日/19-20時▽「自分の作品を海外バイヤーに説明してみよう」(ツクリエプロデューサー、Culture Connect代表/風早完次氏)
◆海外プレゼンスキル向上ワークショップ
「WS1」12月4日、「WS2」12月11日/時間はいずれも18時-20時45分(2回とも同様の内容を実施予定)▽海部正樹氏(WOWMAXカンパニーズ・グループ代表、映像プロデューサー)ほか海外プレゼンテーションに精通した講師(5人)を交えたグループワークを通じ、海外企業への効果的なプレゼン(ピッチ)ノウハウを実践的に学ぶ
【募集期限】各日程の2日前16時まで
【定員】セミナー各回60人、ワークショップ各回30人
【申し込み・詳細】anime-tokyo.com/program


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