2022年10月10日

総務省検討会の作業チーム
実証事業の実施計画案 ミニサテ局等のIPユニキャスト代替
関東3カ所でフィールド調査 同時配信使い受容性検証
代替の費用対効果を分析

 総務省「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」の作業班である「小規模中継局等のブロードバンド等による代替に関する作業チーム」第7回会合が9月30日に開かれ、小規模中継局、ミニサテライト局(以下、ミニサテ局)などをIPユニキャスト方式で代替できるのかを検証する実証事業の実施計画案が示された。請負事業者は情報通信総合研究所(ICR)。NHK、在京キー局5社、NTT東日本、NTT西日本が協力する。同事業では、小規模中継局、ミニサテ局、辺地共聴施設のエリアを1カ所ずつ選定してフィールド調査を実施。品質・機能などの水準について分析し、受容性を検証する。〈続きは本紙で〉

2022年10月10日号 主な記事

 ●フェローズがクリエイターを長期でマネジメント/映画・ドラマスタッフの支援部門を発足
 ●深夜番組革命(上) 抜きん出たテレ東/ライツビジネスで高利益
 ●ITS世界会議(1) 進まぬV2X通信の普及
 ●ヒルトン東京とベガ社が大型LEDディスプレーを披露
 ●矢野経済研究所が「モーションキャプチャシステム」の世界市場を調査

放送

● 実証事業の実施計画案 ミニサテ局等のIPユニキャスト代替/総務省検討会の作業チーム
● 22.2ch「日本エコー遺産紀行」第3弾 ゴスペラーズが新たな響き/NHK

CATV/CS

● TVプッシュサービスで災害情報の有用性検証/横浜市が実証実験
● 兵庫県警察と特殊詐欺の被害防止などで協定結ぶ/ジェイコムウエスト
● 神奈川大 宇宙ロケット部のロケット打ち上げ活動支援/イッツコムがキャンペーン
● 環境保護団体を支援 情報番組で取材も実施/釣りビジョン
● 全国の名産品が当たるプレゼントキャンペーン/ケーブル4K

プロダクション

● クリエイターを長期でマネジメント 映画・ドラマスタッフの支援部門を発足/フェローズ
● 企業によるブランデッド映像の企画制作を支援/シースリーフィルム

デジタル映像

● ヒルトン東京内にバーチャルプロダクションスタジオ開設/ベガグローバル
● 東京ゲームショウ2022 サードウェーブが初出展 ベンキュージャパンは4K対応映写機

インターネット/通信

● パブリックビューイング多視点ライブ映像を中継/KDDIがプロ野球・横浜戦で実施

プロ機器

● IBC2022で多数の新製品を披露 CINEMA EOSを使ってライブ制作/キヤノン
● PTZカメラ「P240」を発表 NDI5.5に対応/BirdDog
● 青森朝日放送から制作用・中継用の4K/HDカメラを受注/池上通信機
● JR西の高感度監視装置 車掌用映像を高精細化/池上通信機が納入

ディスプレー/大型映像

● 大型LEDディスプレーを披露 ホテル内のイベントなどで活用/ヒルトン東京、ベガグローバル
● ソリューションフェア2022 テクノホライゾンが開催 AOTO製LEDなど展示
● 裸眼立体視コンテンツを放映/Jコミ、トンガルマンが「3Dのヒョウ」

映画/番組/CM

● ガールズGがeスポアイドル目指す番組/TOKYO MX

統計・調査

● モーションキャプチャシステム 新技術で新領域分野を開拓へ
  /矢野経済研究所が世界市場調査

総合

● 東宝と合弁会社を設立 劇場へのデータ配信環境を整備/Imagica EMS
● ITS世界会議(1) 進まぬV2X通信の普及 極めて遅い自動車業界の動き
● AI活用したシステムを開発 120日先のテレビ視聴率予測/電通、データアーティスト

イベント一覧

● VR演劇がベネチア国際XR部門で最優秀短編賞/WOWOWとCinemaLeap

WOWOWとCinemaLeapが共同製作したVR演劇「Typeman」が、ノミネートされていた、第79回ベネチア国際映画祭(8月31日-9月10日)のクロスリアティ(XR)部門「Venice Immersive」において、イタリアの独立系映画評論家が独自に選出するPremio bisato d oro 2022(プレミオ・ビサト・ ドーロ/金鰻賞)で最優秀短編賞を受賞した。


● 第14回 京都ヒストリカ国際映画祭 歴史映画・時代劇にフォーカス シアター上映とオンラインで開催

歴史映画・時代劇にフォーカスした「第14回京都ヒストリカ国際映画祭」が、10月29日-11月6日に京都文化博物館(京都市中京区)およびオンラインで開催される。
京都には東映や松竹の撮影所があり、「時代劇」と呼ばれる映画・ドラマ作品を生み出し続けている。その時代劇の現場を知る人たちによって、古き良きものを伝え、新しいものを創る場を作る試みとして生まれたのが同映画祭である。
今年も海外からの招待作品、今年1月に亡くなった井上昭監督の追悼企画、生誕100年を記念してのイタリアの巨匠、ピエル・パオロ・パゾリーニ監督作品、「beyond reality 空想時代劇」と銘打った特集上映や交流企画など、多彩なゲストを迎え、多くのプログラムを用意している。
会場(シアター上映)は、京都文化博物館3階のフィルムシアター(10月31日休館)、オンライン上映は動画配信サービス「MIRAIL(ミレール)」で実施する。
料金は上映作品によって変動。前売券はチケットぴあ(t.pia.jp)で販売中。
【詳細】https://historica-kyoto.com/


● 「創造性」にまつわる多様なコンテンツ発信/ACCがオンラインイベント

CMにかかわる企業により構成される業界団体ACC(東京都港区)は、クリエイティビティにまつわる多様なコンテンツを発信するイベント「TOKYO CREATIVE CROSSING」を、11月1、2日に開く。3年目となる今年度も全コンテンツをオンラインで配信する(視聴無料、事前登録制)。
当日は、同団体が毎年開催する「ACC賞」のグランプリほか全入賞作品発表をはじめ、日本を代表するクリエイターらによるトークセッション、多彩なフィールドで活躍する若手がアイデアを競う公開プレゼンテーションなどを実施する。一部会員社のみのコンテンツがある。
詳細は特設サイトにおいて随時更新される。
【日時】11月1日/9時45分-19時15分、2日/10時-19時30分(イベント後にはアーカイブ配信も予定)
【詳細】https://acc.swoogo.com/tokyo-creative-crossing2022


● 学生ムービーアワード 60秒の短編を募集/TYOが開催

TYO(東京都港区)は、学生を対象に第3回「TYO学生ムービーアワード」(協力:イマジカデジタルスケープ)を開催することを決定し、エントリー受付を開始した。
同アワードは、次世代の才能の発掘と育成、さらには映像業界全体の発展に寄与していきたいという思いから開催。2019年に続き約3年ぶりの実施となる。
作品テーマは『踊る』。テーマから発想した60秒のショートフィルム(1人1作品)を募集する。賞金総額は200万円(金賞50万円ほか)。
[エントリー期間] 11月30日まで
[作品応募期間] 12月1日-2023年1月16日
[審査期間] 23年1月17日-2月19日
[最終ノミネート作品発表] 23年2月20日
[表彰式] 23年3月2日
【詳細】https://tyo-gama.jp/


● Inter BEE 2022が11月16-18日開催 来場者の事前登録を開始 オンライン会場も開設へ

電子情報技術産業協会(JEITA)は、11月16-18日に開催する、メディア総合イベント「Inter BEE 2022」(幕張メッセ)の来場事前登録(入場無料/登録入場制)を、公式ウェブサイト(www.inter-bee.com)で開始した。
今年で58回目の開催となるInter BEE 2022は『加速するメディアの進化と未来に出会い、体験し、対話する』をテーマに「プロオーディオ部門」、「映像制作/放送関連機材部門」、「映像表現/プロライティング部門」、「ICT/クロスメディア部門」の4部門で構成。バーチャルプロダクションやIP伝送、リモート制作、メタバースなど、近年特に変化と進化の著しいメディアとエンターテインメントのトピックスを網羅する。
◆オンライン会場でプレイベント
Inter BEE 2022は幕張メッセ会場での開幕に先立ち、11月1日から公式ウェブサイトで「Inter BEE 2022オンライン会場」をオープンする。
オンライン会場では、出展者の展示製品/サービスの説明や映像配信、「Inter BEE 2022オープニング&キーノート」から始まる「INTER BEE FORUM」プレセッションの配信、さらには各種特別企画・イベント情報などを発信する。会期は12月23日まで。
◆イベントホールでSRスピーカー体験デモ
メディアとエンターテインメントの各分野を対象とした特別企画を実施してきたInter BEEでは、昨年以上に特別企画を充実させ、イベントホールでの「INTER BEE EXPERIENCE X-Speaker(SRスピーカー体験デモ)」も3年ぶりに復活開催する。参加するラインアレイスピーカー/ポイントソーススピーカーの計10製品すべてを試聴できる。
◆関連イベントが充実
[INTER BEE CONNECTED] =放送のさまざまな取り組み発信とビジネスとの『CONNECT』の場として、セッションと展示を実施する
[INTER BEE CREATIVE] =バーチャルプロダクションを中心にセッションと情報発信エリアとして展開
[INTER BEE IGNITION×DCEXPO] =先端映像技術と先端コンテンツ制作技術を発信する場として、「INTER BEE IGNITION」と「デジタルコンテンツEXPO」が融合する
[INTER BEE IP PAVILION] =昨年に引き続き、国内最大級の企業間連携によるIP接続環境を再現し、放送システムにおけるIP化を総合的に発信
[INTER BEE FORUM] =基調講演、特別講演を幕張メッセ国際会議場において全17セッションを実施。「第59回民放技術報告会」(主催:日本民間放送連盟)も同時開催する


● 地域向けメタバースなどTCNの取り組みを報告/CRIオンラインセミナー

ケーブルテレビ情報センター(CRI)は、第28回オンラインセミナー「『CATV3.0』未来創造への取り組み」を10月18日に開く(Zoom使用)。
講師は、東京ケーブルネットワーク(TCN)の常務執行役員 未来創造部部長/遠藤昌男氏、未来創造部未来開発グループ グループ長/松尾遼氏(日本バーチャルリアリティ学会評議員)、未来創造部 未来開発グループ係長/横塚良介氏。
全国をくまなく3Dモデリングし、街づくり計画や混雑状況のモニタリングなどが可視化可能になる3D都市空間プラットフォーム「PLATEAU(プラトー)」(www.mlit.go.jp/plateau)。これは、災害リスクや交通シミュレーションが画期的に高度化するという国が進めている事業だ。
この都市空間のデジタルツイン化は、建物の外の空間が主となり、建物中の3Dモデリングは民間主導でとされている。
このような世の中の流れと地域事業者としてのCATVの役割と本質を鑑み、地域向けメタバース、実空間3Dスキャン&アーカイブなどのデジタルツインサービスを展開するTCNの具体的な事業・サービスの内容とその取り組みについて説明する。
セミナーでは、総務省の令和3年度「課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証№20」の展開実験として、東京ドームで実施されたローカル5Gを用いたリモートプロダクションなどの制作検証についても報告する。
【日時】10月18日/13時30分-15時30分
【参加費】CRI会員3000円、CRI非会員6000円
【詳細】https://cri-info.jp/20220930_7784


● IBC2022と欧州 放送業界の現況を解説/SSKが18日にセミナー

新社会システム総合研究所(SSK)は、セミナー「IBC2022に見る映像コンテンツの大変革 ~放送電波をインターネット網として位置付ける欧州規格DVB-NIPがイメージするノンリニアな映像コンテンツ~」を10月18日に開く(ライブ配信/アーカイブ配信も実施)。
講師は、デジタルメディアコンサルタント/江口靖二事務所代表の江口靖二氏。3年ぶりにリアル開催された欧州最大の放送関連イベント「IBC2022」のキーワードに『ノンリニア、ナラティブ、そしてサスティナブル』を挙げ、映像コンテンツの変革について次世代放送に限定することなく報告する。
併せて「欧州の次世代放送規格DVB-NIP」、「欧州DVBが目指す放送のOBM(Object-based media)化とメタバースへの道筋」、「ライブプロダクションとリモートワークフローの主流となるNDI5」について解説する。
【日時】10月18日/10-12時
【会場】SSK セミナールーム(東京都港区西新橋2-6-2 ザイマックス西新橋ビル4階)/ライブ配信(Zoom使用)/アーカイブ配信(Vimeo使用)
【受講料】3万3400円(受講者でアーカイブ配信も希望の場合は追加料金1万1000円)
【詳細】https://www.ssk21.co.jp/


● Clear-Comウェビナー「新製品Arcadiaシリーズ」

松田通商が10月13日に開く(参加費無料・事前登録制)。Clear-Com社の新製品Arcadiaシリーズを中心に説明する。Arcadiaはセントラルステーションと呼ばれ、アナログパーティーラインのEncore、1.9/2.4GHzを使用したワイヤレスインカムのFSII、5GHzワイヤレスインカムのFSEDGE各シリーズを1台で集約できる製品。
またワイヤレスに特化したFreeSpeak EDGEシリーズ、これから発売予定の1.9GHzのIPアンテナについての最新情報も報告する予定。
【日時】10月13日/13時30分-14時30分
【配信方式】YouTube Live
【詳細】https://mtc-japan.com/news/2022/0916/

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