2022年11月28日

総務省
地デジ高度化の技術検討3年延長 放送方式は23年度中に答申
高度化、LDM両方式を規格化へ
以降は置局の条件など方式以外を検討

 総務省は、情報通信技術分科会 放送システム委員会が令和元年から4カ年計画で作業を進めてきた地上デジタルテレビジョン放送高度化に関する技術的条件の検討を3年間延長する。連携している「地上デジタル放送方式高度化作業班による「総務省周波数逼迫対策技術試験事務」放送用周波数を有効活用する技術方策に関する調査検討)も継続され、「地上放送高度化方式、高度化導入方式と称する「階層分離多重(LDM)方式」の両方式を規格化した後、放送方式以外の技術検討も実施する。〈続きは本紙で〉

2022年11月28日号 主な記事

 ●Inter BEE 2022レポート
 ●ギークピクチュアズ/NFTプロジェクト推進 バーチャルギャラリーを開発
 ●東京現像所が23年11月で事業終了/東宝グループにDI、編集事業など継承
 ●連載/攻勢 米TVネットワーク(1)予測に反した米TV広告市場
 ●全米最大級の専門展示会「DSE」が3年ぶりに開催
 ●フォーラムエイトがデザインフェスティバルを開催

放送

● 地デジ高度化の技術検討3年延長 放送方式は23年度中に答申/総務省

プロダクション

● NFTプロジェクト推進 バーチャルギャラリーを開発/ギークピクチュアズ
● 東宝グループにDI、編集、アーカイブ事業を継承/東京現像所が23年11月で事業終了

デジタル映像

● フォーラムエイトがデザインフェスティバル 「再会」をテーマ

インターネット/通信

● 「FOD」有料会員数 100万人突破/フジテレビ

プロ機器

● Inter BEE 2022 レポート
・符号化、UI新技術が登場 圧縮方式の適材適所化が進展
・放送システムのSaaS化が進行 EDIUSは外部レンダリングに対応/グラスバレー
・リモートプロダクション実演 従来どおりの信号監視が可能/リーダー電子
・ロボットアーム活用したインカメラVFXを実演/池上通信機
・大型映像システム展示 VR撮影ソリューション披露/アークベンチャーズ
・HDMI-ST 2110変換器を出展 多様な環境でIP伝送実現/ジャパンマテリアル
・低公害車両のIP中継車 大容量リチウム電池を搭載/エーティコミュニケーションズ

● ダビンチリゾルブ最新版 SNSの縦型編集など対応/ブラックマジックデザイン
● LiDARでの測定に対応 高精度なデジタルツインを作成 マーターポートの新製品/アスク
● 設備用ミキサーをJVCケンウッドと共同開発/ティアック
● スポーツ事業の体制を強化 ビヨンドスポーツの買収を完了/ソニー
● ルミエールアワードで特別賞 8K22.2chでマルチカメラ収録/アストロデザイン

ディスプレー/大型映像

● 東京国際プロジェクションマッピングアワード 14チームの作品を最終審査
・東京造形大学のチーム 審査員特別賞を受賞 コローレ浦島氏が指導
● DSEが3年ぶりに開催 全米最大級のデジタルサイネージ総合展

映画/番組/CM

● 若年層ターゲットゾーン第4クール 「ヒューマニエンスQ」など/NHK
● 「吉田類の酒場放浪記」 大晦日4時間特番/BS-TBS

統計・調査

● CG・ゲームエンジンの活用 製造・建築分野での実態を把握/シリコンスタジオが調査
● 22年10月 民生用電子機器の国内出荷金額 映像機器は420億円/JEITA

総合

● リアルタイム遠隔合唱の実証実験 「1万人の第九」 NTTグループと協力/毎日放送
● 地域創生で新P茨城で立ち上げ/吉本興業

イベント一覧

● 表技協が羽倉賞発表 慶応大研究室の個人用裸眼立体視装置が受賞

「FORUM8 デザインフェスティバル2022」の会場で18日、最先端表現技術利用推進協会(表技協)が第6回羽倉賞の発表・表彰式を実施した。羽倉賞は、表技協創設者の1人で立体視映像の研究開発で多大な実績を残した故・羽倉弘之氏の功績を記念し、6年前に創設された。
第6回羽倉賞(最優秀賞)には「アナモルフォーシスに基づく個人用裸眼立体視システム」で、慶応義塾大学理工学部情報工学科 藤代一成研究室が選ばれ、表技協会長の長谷川章氏から表彰を受けた。
人が立体感を感じる錯視の例として、アナモルフォーシスを用いるケースがある。これは、ゆがんだ画像を円筒などに投映したり角度を変えてみたりすることで、正常な形が見えるようになるデザイン技法の1つ。
同研究では、この錯視を応用して2枚のディスプレーをL字型に配置し、立体映像を表示している。
ユーザーの移動に合わせて提示する映像を変えることによる運動視差と、ディスプレーをL字に配置することで表現される「キャストシャドー」を利用して奥行きを知覚させ、立体映像を提示する技術である。
このような錯視技術を応用した立体視映像の事例として、東京の新宿駅前の大型LEDビジョンによる『3D猫』などが注目されている。
オンラインで受賞式に参加した藤代一成教授は「受賞できて光栄。専用の眼鏡などがいらない立体視映像は今後も発展する」とコメントを寄せた。


● 12月6、7日に中京テレビで「テレビ・映像最新技術展」 /映画テレビ技術協会・中部支部

日本映画テレビ技術協会中部支部は、3年ぶりとなる「テレビ・映像最新技術展 in 名古屋2022」を12月6、7日の2日間、名古屋市の中京テレビ放送本社内で開く。
中部支部の会員各社と映像関連企業の関係者に、放送業務用機器ならび映像技術の最新情報を伝える場となり、さらなる映像業界のビジネス発展につながるよう企画したという。入場自由・参加無料。
【日時】12月6日/10-18時、7日/10-15時
【会場】中京テレビ放送 本社1階プラザC(名古屋市中村区平池町4-60-11)
【展示参加社】▽アストロデザイン▽池上通信機▽伊藤忠ケーブルシステム▽ウエタックス▽エーティコミュニケーションズ▽エーディテクノ▽エヌ・イー・ピー▽カナレ電気▽キヤノンマーケティングジャパン▽グラスバレー▽コスミックエンジニアリング▽三信電気▽昭特製作所▽ソニーマーケティング▽日本ビデオシステム▽パナソニック コネクト▽ビデオサービス▽フォトロン▽芙蓉ビデオエイジェンシー▽プロスパー電子▽朋栄▽三友(順不同/参加企業は都合により変更となる場合がある)


● ドラマセットなどの展示会 調布市で恒例イベント開催/日本映像美術協議会

映画、演劇、テレビ、スタジオなどの美術制作関連会社で運営する日本映像美術協議会(JVA)は、映像美術の体験展示会「JVA FESTA 2022 美事祭(みごとまつり)」を12月7-11日に調布市グリーンホールで開く。
同イベントは2年に1度実施してきたが、コロナ禍の影響で2018年から中止が続き、今回は4年ぶりの開催となる。
当日は、映画・ドラマのセットや小道具など美術関連の展覧会を実施。NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、TBSドラマ『日本沈没-希望のひと-』、TBS系ドラマ『ユニコーンに乗って』のセットを展示する。そのほか、かつら・特殊メイク・衣装・小道具の着付け体験も予定している。入場料無料。
【日時】12月7日/14-19時、8-10日/11-19時、11日/11-15時
【会場】調布市グリーンホール/大ホール・小ホール(東京都調布市小島町2-47-1)
【共催】テレビ日本美術家協会、調布市文化・コミュニティ振興財団、日本舞台美術家協会、日本映画・テレビ美術監督協会、調布市
【詳細】www.jva.gr.jp


● MPTE AWARDS 2022 大賞は日テレ「AI業務支援」 制作現場の優れた技術を表彰

日本映画テレビ技術協会(MPTE)は「MPTE AWARDS 2022」表彰式を、11月2日に東京・丸の内の東京国際フォーラムで実施。例年どおり「CoFesta 2022」のパートナーイベントとして、また「東京国際映画祭」の一環として開催した。
MPTE AWARDSは、映像制作技術の進化と制作意欲の向上を目的に、制作現場で技術に携わっている人々を表彰しており、今年で75回目を迎えた。
各賞は以下のとおり(敬称略)。
【第25回 日本映画テレビ技術大賞(経済産業大臣賞)】「AI業務支援システム『AiD(エイディ)』の社内開発と運用」日本テレビAI社内開発チーム(日本テレビ放送網)
【第75回 技術開発賞】(日本映画テレビ技術大賞と同じ)
【第75回 技術開発奨励賞】「白黒映像の自動カラー化システムの開発」白黒映像自動カラー化システム開発グループ(NHK)
【第75回 映像技術賞】
[撮影] ▽劇場公開「孤狼の血 LEVEL2」(加藤航平)▽TVドラマ「WOWOW 連続ドラマW『いりびと-異邦人-』」(日下誠/東映 京都撮影所)▽ドキュメンタリー「ETV特集『消えた技能実習生』」(小嶋一行/NHK)▽ニュース「がちゃこん~近江鉄道の情景~」(杉森賢治/ytv Nextry)
[照明] ▽劇場公開「孤狼の血 LEVEL2」(川井稔/アペックス)▽TVドラマ「WOWOW 連続ドラマW「いりびと-異邦人-」(池本雄司/東映 京都撮影所)
[録音] 劇場公開「空白」(田中博信、松浦大樹)
[音声] 放送「第63回 輝く! 日本レコード大賞」(中村全希/TBSテレビ、相馬敦/TBSアクト)
[美術] 劇場公開「祈り 幻に長崎を想う刻」(安藤篤)▽放送「青天を衝け」(大河ドラマ「青天を衝け」映像デザインチーム/NHK)
[編集] 劇場公開「空白」(下田悠)▽放送「MBSドキュメンタリー映像『いつか帰れる日まで』~異国で願うミャンマーの民主化~」(岡部雄太/ビデオユニテ)
[VFX] ▽「きれいのくに」(NHKアート きれいのくにVFXチーム)
[OAG(オンエアグラフィックス)] ▽「東京2020オリンピック」(東京2020バーチャルCG開発チーム/NHK)
【第40回 青い翼大賞】▽「レスポールが重た過ぎたんだろ」撮影・照明技術(大倉望/日本大学芸術学部)▽「よもやま短編集」アニメーション技術(片山風花/多摩美術大学)


● 上映会「大阪アジアン映画祭傑作選」

2023年3月開催の第18回大阪アジアン映画祭(OAFF2023)のプレイベントとして、12月10-14日に大阪市淀川区の第七藝術劇場で開く。これまでの受賞作を含む3作品を上映する。
上映作品は、デレク・ツァン監督デビュー作『恋人のディスクール』(OAFF2011グランプリ受賞/香港映画)、『コードネームは孫中山』(OAFF2015グランプリ、観客賞W受賞/台湾映画)、ドキュメンタリー『でんげい わたしたちの青春』(OAFF2016上映/韓国映画)。いずれも現在、配信を含め日本国内では鑑賞することができない貴重な作品となっている。
チケット料金は一般1300円
【詳細】www.oaff.jp/2023/ja/kessakusen/index.html

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