2023年11月27日

地上波中継局の共同利用会社
全国協議会12月25日に設立
独禁法への対策も

来年度中にもNHK子会社として設立
地域協議会設置は希望地域のみ

地上波テレビ放送の中継局を全国のNHKと民放が共同で利用できるようにするための「共同利用会社」の設立について協議する、全国協議会が12月25日に発足する。同協議会については、総務省の「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」の第2次取りまとめで、年内に設置することが求められている。〈続きは本紙で〉

2023年11月27日号 主な記事

●パナソニック映像がドルビーシネマ制作に参加
  /宝塚の舞台映像をグレーディング
●総務省・放制検/3つのWGで再始動
●豪州でSIGGRAPH ASIA開催 論文投稿数が過去最多
●第7回「羽倉賞」最優秀賞にNICT技術総研

放送

● 地上波中継局の共同利用会社 来年度中にもNHK子会社として設立
● デジタル時代の放送制度のあり方検討会 3つのWGで再始動/総務省
● 総務省 2023年度補正予算案
● 12月1日からBS放送新体制 再編特番や番組検索HP/NHK
● ブラジルの次世代地デジ方式 選定フォーラムが最終候補 高度化ISDB-Tなど選出

CATV/CS

● J:COMオンライン診療 スマホアプリで提供開始 テレビとの併用が可能
● まちづくりパートナーで札幌市手稲区と協定結ぶ/ジェイコム札幌

プロダクション

● 宝塚の舞台映像をグレーディング/パナソニック映像 ドルビーシネマ制作に参加
● 「コネクテッド・インク2023」 液晶タブレットで遠隔制作/ワコム

デジタル映像

● 24年2月 eスポーツ施設開設へ 専用の高速回線を敷設/KDDI
● 豪州でSIGGRAPH ASIA 2023 実行委員長インタビュー 生成AI活用に注目
● マンション向け 「VR消防訓練」 神戸市にコンテンツ提供/大和ライフネクスト、理経
● 体験型知育コンテンツ テーマパーク展に出展/TREE Digital Studio

プロ機器

● Inter BEE 2023 レポート
・注目のバーチャルプロダクション 各社が最新のソリューション実演
・バーチャルプロダクションの可能性を探る
・品質管理ソリューション 日本語表示とHLG解析に対応/伊藤忠ケーブルシステム
・安価なリモプロを実現 クラウド型「LiveU Studio」/三信電気
・制作支援AI技術を先行公開 該当クリップ検出や内容要約など/アビッド
・遠隔編集システムを実演 高画質で0.5秒の低遅延/IVS41 TOWER LAB
・グループクリエイティブ提案 EDIUSをシステム全体で拡張/グラスバレー
・次世代型の多機能編集装置 複数台連結でより真価を発揮/さくら映機
・新撮影アシストツール ベータ版を無償で提供/シナジーが披露
・AIプレビューシステム テロップの誤字脱字を検知/ティーブイエスネクスト
● Inter BEE 2023 来場者前年比4801人増 オンライン会場は12月15日まで
● SRT伝送装置を発売 1台で送り返しやタリーに対応/アストロデザイン
● RKB毎日放送から制作サブ設備を受注/池上通信機
● Nuendo13を発表 吹替音声を最適化/ヤマハミュージック
● コンテンツ認証機能を新M型カメラに搭載/ライカ

統計・調査

● 23年10月 民生用電子機器の国内出荷金額 映像機器は373億円/JEITA

総合

● カメラ内署名技術を実験 画像の真正性を証明/ソニー、AP通信
● FC町田ゼルビア J1昇格 ユニッテックスがトップパートナー

イベント一覧

● 第7回「羽倉賞」発表 NICT技術総研が最優秀賞 2D映像から3Dアバター作成

東京都港区の品川インターシティホールで11月10日に開催された「フォーラムエイト デザインフェスティバル2023」の会場で、最先端表現技術利用推進協会(表技協)主催による「第7回羽倉賞」の発表および表彰式が開かれた。
羽倉賞は、表技協創設者の1人であり、立体視映像の研究開発で多大な実績を残した故・羽倉弘之氏の功績を記念して7年前に創設されたもの。
第7回羽倉賞(最優秀賞)には、『リアルタイム REXR(レクサー)~本人の細やかな表情も実時間で3Dアバターに高精細に再現~』を手掛けた情報通信研究機構(NICT)先進的リアリティ技術総合研究室が選ばれ、表技協の長谷川章会長から表彰を受けた。
NICT先進的リアリティ技術総合研究室では、ウェブカメラの2D映像から、AI技術でフォトリアルな3Dアバターを作成。細やかな表情・動作もリアルタイムで3D化し、3Dアバターに高精細に再現可能なREXR(レクサー:Realistic and EXpressive 3D avata)技術を開発している。
REXRの3Dアバターを用いたリアルタイムの遠隔コミュニケーションでは、デジタルツイン空間のどこにでも3Dアバターを配置でき、どの方向からでも表示することが可能だ。
「フォーラムエイトDKFORUM賞」には、デジタル掛け軸の『空海が見つけた見附島Ⅱ』が選ばれ、空海が見つけた見附島実行委員会・金沢工業大学 松林研究室が受賞した。
今年秋開催(10月14日-11月26日)の「いしかわ百万石文化祭2023」応援事業として、半年前の4月16日に「『空海が見つけた見附島Ⅱ』見附島×デジタル掛軸+ドローンショー」(主催:空海が見つけた見附島実行委員会、後援:フォーラムエイト)を石川県珠洲市見附島前海岸で実施。この地域の伝統芸能のステージイベントをデジタル掛軸とドローンショーで盛り上げた。
「デジタル掛け軸」は、石川県小松市在住のデジタルアーチストで表技協会長の長谷川氏が、独自で展開しているデジタルアート。フォーラムエイトでは、この「デジタル掛け軸」を全面的にバックアップしており、各イベントでも協賛している。


● CATV業界の発展に貢献 23年度ケーブルマン選出 12月7日に贈呈式開く/CRI

ケーブルテレビ情報センター(CRI)は、第36回「ケーブルマン・オブ・ザ・イヤー2023」を決定した。「ケーブルマン・オブ・ザ・イヤー」は、CATV業界の発展のために貢献した業界関係者(個人・団体)を対象にした「表彰制度」。今年で36年目を数え、この間に121の個人・団体が選ばれている。
今年度は、次の3名、1団体を選出した。
◇大鋸あゆり氏(伊万里ケーブルテレビジョン常務取締役)=地域のメディアとしての信頼性の向上、映像制作のレベル向上を実現。自治体や地元企業との連携による新しい事業の創出、新しい技術を活用したサービス導入にも取り組み、さらにはCATV業界での若手・女性スタッフの地位向上にも貢献
◇澤崎栄治氏(コミュニティネットワークセンター 営業本部副本部長)=早期にeスポーツのイベントなどを企画・運営。2022年以降は、全国38社以上のCATV局が主催するeスポーツ大会の実行委員会事務局を務めるなど、業界におけるeスポーツの普及・発展に努めた
◇毒島大輔氏(スペースシャワーネットワーク 放送事業本部本部長代行)=自社主催の夏フェスなどの音楽イベントを通じて、また、長年にわたり日本ケーブルテレビ連盟 番供等事業者部会部会長、衛星放送協会 ケーブル委員会副委員長としてCATV局との連携に積極的に取り組み、CATV局と番組供給事業者との信頼関係構築と業界発展に尽力した
◇JCOM広報部=全国各地のCATV局に地域プロデューサーを配置。地域の自治体や企業、団体などと連携した地域情報を発信。また、オンライン診療やMaaSなど地域課題の解決に向けた報道機関への働きかけに対して、今年8月に経済広報センターから「企業広報大賞」を受賞。地域課題の解決に取り組む業界の存在を改めて世間に知らしめ、業界の認知・イメージの向上に貢献。
◆記念講演会も
「ケーブルマン・オブ・ザ・イヤー2023」の記念講演会と贈呈式を12月7日に開く。
記念講演会は、『僕がひまわりネットワークでこの1年やってきたこと』と題し、講師として土屋敏男氏(Gontents代表社員、ひまわりネットワーク アドバイザー、日本テレビホールディングス アドバイザー、WOWOW アドバイザー)が登壇する。
【日時】12月7日/記念講演会・贈呈式=15-17時、受賞者を囲む会=17時-18時30分
【会場】日本プレスセンタービル 10階ホール(東京都千代田区内幸町2-2-1)
【参加費】会場参加=CRI会員1万5000円、非会員2万5000円(「受賞者を囲む会」会費含む)、オンライン(Zoom)参加=CRI会員5000円、非会員1万円
【詳細】cri-info.jp/20231113_7994


● 放送機器展示会を開催 12月7,8日に中京テレビで/映画テレビ技術協会

日本映画テレビ技術協会(中部支部)は、昨年に続き「放送機器展示会」を12月7、8日の2日間、中京テレビ放送の協力で同社本社のプラザCを会場として開催する。
放送業務用機器ならびに映像技術の最新情報を披露し、さらなる映像業界のビジネス発展につながることを目的としている。入場無料。
【日時】12月7日/10-18時、8日/10時-17時
【会場】中京テレビ放送 本社1FプラザC(名古屋市中村区平池町4-60-1)
【展示参加社】▽アストロデザイン▽池上通信機▽伊藤忠ケーブルシステム▽ヴィデンダムメディアソリューションズ▽ウエタックス▽エーティコミュニケーションズ▽エーディテクノ▽エヌ・イー・ピー▽NKL▽カナレ電気▽キヤノンマーケティングジャパン▽グラスバレー▽コスミックエンジニアリング▽三信電気▽シュア・ジャパン▽昭特製作所▽ソニーマーケティング▽日本ビデオシステム▽パナソニック コネクト▽ビデオサービス▽ビデオトロン▽芙蓉ビデオエイジェンシー▽朋栄▽三友▽レスターコミュニケーションズ▽ローランド
【詳細】mpte.jp/


● ドワーフ20周年展「どーもくん、こまねこからリラックマ、そしてHIDARIへ。心が動き出すストップモーションの魔法。」

FIELD MANAGEMENT EXPANDのドワーフスタジオ(ドワーフ)がJuiceと共同で開く。『どーもくん』や『こまねこ』、ネットフリックスの『リラックマとカオルさん』など、ドワーフを代表する作品で使用した約100体の人形やセット、小道具やコンテなどの資料を一挙公開。巨大スクリーンでの上映や公開撮影、コマ撮りワークショップ、トークイベントも実施する。
【会期】12月2-17日
【入場料】一般1200円ほか
【会場】東京ドームシティ ギャラリー アーモ(東京都文京区後楽1-3-61)
【詳細】dw-f.jp/index.html?page=dwarf20thEX


● 第29回FMMC研究会「デジタル時代における放送制度の在り方について」

マルチメディア振興センター(FMMC)が12月6日にオンライン(Zoom)で開く。参加無料。講師は、総務省 情報流通行政局放送政策課長の飯倉主税氏。総務省「デジタル時代における放送の将来像と制度の在り方に関する検討会」での第2次取りまとめの内容を中心に報告する。
【日時】12月6日/15時-16時30分(申し込み締切12月4日)
【詳細】www.fmmc.or.jp/activities/kenkyukai/fmmckenkyu/tabid360.html

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