● NHK TECH EXPO 2025 現場で生まれたシステム一堂に 通信喪失地からの映像伝送や 3DCGリアルタイム操演装置
NHKは、26-28日の3日間、渋谷のNHK放送センター正面玄関のロビーで、全国NHKの現場のアイデアから生まれたシステムやサービスを展示する「TECH EXPO 2025」を開く。展示数は全20件(地域7件、関連団体2件)。同展示イベントは、メディア技術局と技術局が連携し実施している。
● デジタルサイネージジャパン2025 セミナーで最前線の事例を報告 球体型複合アリーナ「Sphere」映像演出担当者による解説も
6月11-13日に千葉市美浜区の幕張メッセで開催される「デジタルサイネージジャパン(DSJ)2025」では、多数のソリューションや最新ハードが展示されるとともに、併催セミナーでは最前線の知見が披露される。
注目のセミナーの1つに、ステファン・デスメット氏(V-U2)と結城崇史氏(スローネ代表)が登壇する『イマーシブ空間プロダクション最前線:V-U2クリエイティブディレクターと語るラスベガスSphereシアター』(13日/12時20分-13時)がある。
世界最大級のイマーシブ空間「Sphere(スフィア)」は、2023年9月に米国ラスベガスに誕生した直径112メートル、高さ96メートルの球体型の複合アリーナ施設。120万個を超えるLED素子と16万個のスピーカーで構成された空間は、異次元のエンターテインメントを演出する。
同セッションでは、こけら落とし公演となったU2ライブの映像演出を手掛けたデスメット氏が解説。これまでにマイケル・ジャクソンやビヨンセらのステージ演出にもかかわった同氏が、「次世代のライブ空間」において考慮した技術的・演出的ポイントを解き明かす。
このほかの主なセミナーは以下のとおり(聴講無料/事前登録制)。
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【40分で早分かり。デジタルサイネージ入門基礎講座】(11日/10時30分-11時10分)
[登壇者] 竹下留美子氏(アメイジングポケット)/由井永幸氏(東急エージェンシー)/渡辺剛仁氏(クラウドポイント)/吉田勝広氏(デジタルサイネージコンソーシアム)
サイネージの基礎が学べる集中講座。配信インフラの種類、広告出稿の仕組み、端末とコンテンツ管理、実例の紹介までを一気に把握できる。これからサイネージビジネスにかかわる営業・企画担当者をはじめ、他業界からの参入や学生の予備知識としても有用だ。
【世界の最新映像演出:ライブ・イベント、イマーシブ、スポーツ施設からサイネージ、xRまで、記憶に残る体験を生み出す実例とツール】(11日/17時-17時40分)
[登壇者] 三寺剛史氏(ディスガイズ・ジャパン)
空間演出のエンターテイメント化が世界的に進行している。ここでは、イマーシブ体験を支える中核プラットフォーム「Disguise」の最新事例を報告。ライブステージやXRスタジオ、スポーツ施設などでの事例に加え、バーチャルプロダクションを支える映像設計の背後にあるロジックとツール群にフォーカスする。
【駅ナカから街ナカへ~鉄道系媒体社のトピックスとDOOH戦略~】(12日/17-18時)
[登壇者] 由井永幸氏(東急エージェンシー)/志賀一徳氏(京王エージェンシー)/山本孝氏(JR東日本企画)/吉田勝広氏(デジタルサイネージコンソーシアム)
駅という「点」から、駅前広場や周辺エリアの「面」への展開といった都市空間におけるDOOH(デジタル屋外広告)の拡張戦略について、4名の実務家が事例とともに語る。
【オートノマスサイネージの夜明け:生成AIが切り拓く新たな世界(仮)】(13日/16時5分-16時45分)
[登壇者] 江口靖二氏(江口靖二事務所)
デジタルサイネージは今、第三の進化を迎えている。第1段階は事前収録型の「カンパケ型配信」、第2段階はセンサーと連動した「ダイナミックサイネージ」、そして今到来しているのが、AIによってリアルタイムに生成される「オートノマスサイネージ」だ。
ここでは、生成AIによる画像・動画生成を活用し、天候・人流・時間帯などに応じた即時の広告出し分けをする最新事例について解説する。
【詳細】DSJ2025公式サイト=www.dsignage-expo.jp/
● 第17回「京都映画企画市」 時代劇の映画企画コンテスト/VIPOと京都府が開催
映像産業振興機構(VIPO)は、京都府と共同で実施する第17回「京都映画企画市 -Kyoto Film Pitching-」の開催を決定した。
同事業は、時代劇の拠点である京都の優位性を生かし、京都から若手クリエイターを世に送り出すことを目的とした、時代劇・歴史劇ジャンルの映画企画コンテスト。第一線で活躍する映像業界人を審査員に迎え、応募企画の中から書類審査にて数作品を選定し、映画企画コンテスト(プレゼンテーション)で優秀映画企画を決定する。
優秀映画企画には、長編劇場公開につなげるために350万円相当のパイロット版(短編)映像制作の権利を付与する。パイロット版映像制作では、京都での撮影、東映京都撮影所もしくは松竹撮影所の協力とアドバイスにより制作する。京都の撮影所のスタッフとの協業により、伝統的・商業的な映画制作を学ぶ機会とすることも目的としている。
応募要件は、①映画・映像制作者(監督およびプロデューサー)による映画企画であること、②劇場公開を目的とする時代劇・歴史劇ジャンルの映画企画であること、③太秦のメジャースタジオや京都府内での撮影を想定した映画企画であること–など。
権利処理がなされている非公開の映画企画を対象とし、過去に応募した映画企画の再応募も可能。応募締め切りは7月15日(必着)。
映像企画コンテストは、10月上旬に京都市内会場(予定)で実施する。
【詳細】https://kyotofilmpitching.jp/application/
● 「インターネットの未来」 国際的な取り組みを報告/CRI定時総会 記念講演会
ケーブルテレビ情報センター(CRI)は、第47回「CRI定時総会 記念講演会」を6月12日に開く。
記念講演は「インターネットの未来-IIJの挑戦」と題して、インターネットイニシアティブ(IIJ)代表取締役の谷脇康彦氏が登壇する。
インターネットの利用者は世界55億人、約7割の人たちが使っている。その中で今、現実社会の国家間の対立をサイバー空間に反映した「インターネットの分断」が進行している。そこで「インターネットを巡るルール=ガバナンスのあり方」ついて展望する。
また、こうしたサイバー空間を巡る国際的な動向の中で、インターネットは今後どうなっていくのか、デジタル技術は社会をどう変えていこうとしているのか、データを戦略的物資として重視していこうという欧州や中国の動き、AIを巡る各国の取り組みなどを軸にしながら、併せてIIJの事業展開を含めて解説する。
【日時】6月12日/記念講演会=16-17時、情報交換会=17時10分-18時30分
【会場】日本プレスセンター 10階ホール(東京都千代田区内幸町2-2-1)
【参加費】CRI会員1万5000円、CRI非会員2万円(情報交換会含む)
【詳細】https://cri-info.jp/20250519_8316
● 「AI×音楽の現在と未来」 現役クリエイターの実例解説/DCAJオンラインセミナー
デジタルコンテンツ協会(DCAJ)は、コンテンツ分野における生成AI活用の現状に関するオンラインセミナー(Zoom使用)を6月5日に開く。音楽分野においては、「AI×音楽の現在と未来」をシリーズ化して実施する。
その第1弾となる「vol.1 世界が注目、禅アーティストが発信する-IKIGAI-とビジネス」では、音楽ビジネスで活躍する赤坂陽月氏(瞑想音楽家/僧侶)と脇田敬氏(FLYMUSIC代表取締役/デジタルコンテンツ白書「音楽」執筆)を講師に、国内外の事例・最新の技術トレンドなどを解説する。
現役のクリエイターによる実例をもとに、最新の技術動向や実務での活用方法について深く理解する機会となる。参加費無料(事前登録制)。
【日時】6月5日/16時-17時20分
【定員】100名(先着順)
【申し込み・詳細】https://dcajseminer250605.peatix.com
● ACES関連の技術セミナー 色管理フレームワークなど/Imagica EMSがSMPTEと共催
IMAGICAエンタテインメントメディアサービス(Imagica EMS)は、6月2日から6年ぶりに日本での米国映画テレビ技術者協会(SMPTE)の標準化技術委員会議開催に伴い、ACES(Academy Color Encoding System)に関する技術セミナーを共催する。
SMPTEは、映画・テレビ技術に関するさまざまな規格を策定しており、映像メディア業界へ強い影響力を持つ北米拠点の標準化団体。
ACESは、デジタルファイルの交換やカラーワークフローの管理、配信・アーカイブ用マスターファイル作成のためのグローバルスタンダードなシステム。
セミナーでは、SMPTEのレイモンド・ヤン氏(Standards Vice President/Amazon MGM Studios. Head of Tech Standards)による講演のほか、Imagica EMSのカラーイメージングエンジニアである長谷川智弘氏が、色管理フレームワークの構築と検証・実践について報告する。
【日時】6月2日/17時30分-19時30分(終了予定)
【会場】IMAGICAエンタテインメントメディアサービス 竹芝メディアスタジオ(東京都港区海岸1-14-2)
【問い合わせ】https://www.imagica-ems.co.jp/contact/service-general/entry