● 放送と通信の関係性を解説 国産第1号ラジオ復刻版も展示/KDDIが特別展
KDDIは10月20日から2026年2月3日まで、日本の国際通信の歴史に関する企業ミュージアム「KDDI MUSEUM」(東京都多摩市)において、特別展「放送のウラに通信アリ展」を開催する。
今年は日本における放送開始から100年という大きな節目の年にあたる。同展では、放送の舞台裏で活躍してきた「通信」の仕組みや工夫を、『あの感動のウラに通信アリ』、『あのニュースのウラに通信アリ』、『放送100年テーブル』の3つのテーマに分けて解説する。
テレビが普及し、衛星放送、地上デジタル放送、そしてインターネットによる動画配信へと進化を遂げる中で、通信技術は中継場所から放送局、そして放送局から視聴者へと映像や音声を届けるために重要な役割を担ってきた。
同展では放送と通信の関係性を、歴史的な資料やコマ送り伝送を体験できるコンテンツなどを通じて紹介。また、シャープミュージアム(奈良県天理市)に展示されている国産第1号鉱石ラジオと同じ構造を持つ復刻版の実物展示を、首都圏で初めて実施する。11月29日は無料見学日とし、同ラジオ(復刻版)を使った特別イベントも開く。
KDDIは放送の世界において、通信事業者として数多くの技術支援やインフラ整備をしてきた。同展は、これまでの歩みを振り返るとともに、未来の放送・通信のあり方を考えるきっかけとなることを目指している。
【会場】KDDI MUSEUM(東京都多摩市鶴牧3-5-3 LINK FOREST2階)
【入場料】一般300円(大学生以下無料)。
【詳細】https://www.kddi.com/museum/program/special/broadcast100/
● SIGGRAPH Asia 2025 基調講演の登壇者が決定 12月15日から香港で開催へ
CGとインタラクティブ技術分野でアジア最大の祭典「SIGGRAPH Asia(シーグラフ・アジア)2025」における基調講演者が発表された。今年で18回目を迎えるシーグラフ・アジアは、12月15-18日の4日間、香港コンベンション&エキシビションセンター(HKCEC)で開催される。
今回のテーマは『ジェネレーティブ・ルネサンス』となった。大会の実行委員長を務める幸村琢(こうむら・たく)香港大学教授は「シーグラフ・アジア2025には、世界をリードする研究者、スタジオ、クリエイターが集結するとともに、この分野で香港が発揮する並外れた創造性と技術的専門知識を反映している」と香港のユニークさを指摘している。
また「ジェネレーティブ・ルネッサンスをテーマに、今回はAI、アニメーション、没入型テクノロジーにおける画期的な成果を報告し、地元の才能と国際的なイノベーションの両方に焦点を当てる」と期待をみせている。
基調講演者は、ハリー・シャム博士(香港科技大学評議会議長/元マイクロソフト AI&リサーチ EVP)、ジェイミー・ショットン氏(ウェイブ社チーフサイエンティスト)、チュンチャオ・ゴー博士(テンセント社フニュアン3D生成・ワールドモデリング部門責任)の3氏。ドローンを使った「低空経済」を研究するシャム博士、自動運転を研究するショットン氏、生成AIによるモデリングを研究するゴー博士らが最新の成果を講演する。
特別講演者には、以下の6氏が決まっている。
▽ポール・デベベック博士(アイライン・スタジオ社チーフリサーチオフィサー)
▽リチャード・チュアン氏(d1n0社創業者)
▽クラウドディア・チャン・サニイ氏(ピクサー・アニメーションスタジオ社VFXスーパーバイザー)
▽クリス・ブレンブル氏(ベースメディア社ファウンダー兼CEO)
▽モモ・ワン氏(アニメーションディレクター/漫画家/芸術家)
▽ラマン・ホイ氏(アニメーター/映画監督)
CG機器や制作ツールが展示される展示会は、12月16-18日に開催され、70社以上が出展する。シーグラフ・アジアには7000人以上が参加すると予想されている。
● アニメーション海外進出を支援 ステップアッププログラム実施/東京都
東京都は、都内でアニメーション制作/製作に携わる人に向けて、「海外ビジネスセミナー」「海外プレゼンスキル向上ワークショップ」を開催し、海外進出を支援する。また、習得したスキルなどを競う「東京アニメピッチグランプリ」に挑戦して入賞すると、最大100万円の賞金ほか、「MIFA2026」出展権など、東京都から海外展開に向けたさまざまなサポートを得られる。過去の体験談を聞くことができる説明会も開く。
主な対象者は、アニメーション制作/製作に携わり、海外に向けたビジネス展開を志し、次のいずれかに該当する人。①都内に登記がある中小企業基本法に規定する中小企業者、②都内税務署へ開業届出をしている個人事業主、③将来、都内で創業を検討している、都内在住/在勤/在学者(学校の本部が都内にある場合を含む)。なお説明会には、現時点で海外展開を視野に入れられていない人も参加可能。
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実施内容・日程は以下のとおり(参加費無料)。
◆セミナー
〈セミナーA:アニメ映画祭・海外マーケットについて学ぼう〉終了
[セミナーB:作品を企画し売り込むことを考えよう] (リアル開催)▽日時:10月28日/19-21時▽定員:50名▽会場:豊島区南池袋2-25-5藤久ビル東五号館14階貸会議室▽講師:鮎貝義家氏(ライター・プロデューサー)、Jerome MazandaranI氏(Owner/Founder/Executive Producer, Jerome Mazandarani Consulting)
[セミナーC:バイブルで伝えるべきことについて考えよう] (オンライン開催)▽日時:11月4日/19-21時▽オンライン(Zoom)▽講師:Antony Gusscott氏(Creative Director, Sprinkles on Top)
[セミナーD:商談の実践と新たな時代の映像ビジネスについて考えよう] (リアル開催)▽日時:11月10日/19-21時▽定員:50名▽会場:セミナーBと同じ▽講師:高山晃氏(ファンワークス社長)、和田亮一氏(TOKYO EPIC創業者/CEO)
◆ワークショップ
[第1回:ピッチの基礎となる要素を学ぼう] (リアル開催)▽日時:11月28日/18-20時▽定員:30名▽三菱UFJリサーチ&コンサルティング 神谷町オフィス24階会議室(港区虎ノ門5-11-2 オランダヒルズ森タワー)▽講師:風早完次氏(Culture Connect代表/グイダ プロデューサー)、今泉裕美子氏(グイダ代表/ツクリエ 顧問兼エグゼクティブプロデューサー)、小澤江美氏(Flying Ship Studioプロデューサー)、伊藤整氏(プロデューサー/スキームデザイン)
[第2回:ピッチ・バイブルを作りこもう] (対面グループワーク/リアル開催)▽日時:12月12日/18-21時▽定員:30名▽会場および講師:第1回と同じ
◆説明会
[東京都アニメーション海外進出ステップアッププログラム説明会 ~先輩たちに聞くMIFA出展体験談] (リアル開催/定員50名、第1回は終了)第2回▽日時:12月2日/19-21時▽会場:セミナーBと同じ
【申し込み期限】各日程の原則2営業日前16時まで
【申し込み・詳細】https://anime-tokyo.com/program/
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●「東京アニメピッチグランプリ」 2026年2月13日に開催決定
東京都主催のセミナー・ワークショップで習得したスキルなどを競うコンテスト。自身の企画を日本語でピッチ発表し、受賞者は賞金(最優秀賞:100万円、優秀賞:各50万円)や、世界最大級の海外見本市「MIFA2026」(フランス・アヌシー)への出展支援(英語ピッチ指導、商談設定、出展作品の広告、アフターフォロー他)を受けることができる。
【応募要件】https://anime-tokyo.com/program/#grandprix
● FMMCが第43回研究会 協調型自動運転の情報通信 プラットフォームを解説
マルチメディア振興センター(FMMC)は、「第43回研究会」を11月4日にオンライン(Zoom使用)で開く。テーマは『協調型自動運転における情報通信プラットフォームの役割』で、講師は同志社大学 モビリティ研究センター/センター長・教授の佐藤健哉氏。参加費無料(事前申し込み制)。
車両にカメラやレーダーなどのセンサーを搭載し、走行経路の障害物や、車両周辺の歩行者や自転車、他の車両などを監視することで、安全性や利便性を向上させる(自律型)自動運転技術の普及が始まっている。さらなる安全性向上・円滑走行を目指し、路側機や他車両の情報を無線通信経由で共有する協調型自動運転が検討されている。
講演では、協調型自動運転におけるV2X通信の展望を示し、その役割と課題について提案するとともに、協調型自動運転向け情報通信プラットフォーム(DM2.0)の開発や実証実験の状況について説明する。
【日時】11月4日/15時-16時30分(終了予定)
【申し込み・詳細】https://www.fmmc.or.jp/activities/kenkyukai/fmmckenkyu/tabid385.html/
● アニメ・トーキングイベントを30日開催/フォトロン
フォトロンは、トーキングイベント「ANIME TALKING JAM」を10月30日に東京・丸の内の東京国際フォーラムで開催する。
第1部は、ネットフリックスで配信中の『K-POP デーモン・ハンターズ』リードエディターのネイサン・シャウフ氏(Sony Pictures Animation Inc.)が、アビッド メディア コンポーザーを絡めて講演。第2部では、TVアニメ『ダンダダン』プロデューサーの亀井博司氏(毎日放送)が登壇する。いずれも企画・制作時のメイキング的な内容から、ビジネス的な観点をテーマに話す予定。
対象は、アニメの配給、制作、編集関係者。途中退席、途中参加可能。参加費無料(事前登録制)。
トーキングセッション終了時後は、同会場で交流会(参加任意)を実施する。
【日時】10月30日/14時-16時45分/交流会17時開始予定。
【定員】150人
【会場】東京フォーラムホール7(東京都千代田区丸の内3-5-1)
【申し込み・詳細】https://www.photron.co.jp/event-seminar/anime-taking-jam202510/